設 立 趣 意 書

 

わが国では、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)が平成22年には23.1%を超え、超高齢社会となっています。

今後も高齢化は進み、「団塊の世代(昭和22年から24年までに生まれた世代)」と言われる人たちが高齢者となる平成27年には、高齢化率は26.9%に達すると見込まれており、4人に1人が高齢者という時代を迎えます。

ますます高齢化が進展する中、認知症高齢者の数は、今や300万人を超え65歳以上の「10人に1人」(厚生労働省推計)は、認知症と言われています。
 このような中、高齢者が健康で生きいきとした生活を送り、豊かな高齢期を過ごすための方策として、音楽療法を用いた介護予防事業及び認知症予防事業等に取り組むことは、健康寿命(介護を受けたり病気で寝たきりにならず、自立して健康に生活できる年齢のこと。)の延伸にも繋がるものと考えます。

また、少子化社会の中、障がい児(者)の領域では、心と体の発達支援のため、社会性の涵養(協調性などを身に付ける)に加え、居場所づくり事業等の取り組みも非常に重要であると考えます。

 さらに、音楽療法の認知度はまだまだ低く、学術的、質的な向上を図るとともに、このような取り組みを実践する指導者の人材育成等も喫緊の課題となっています。

当法人は、音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障がいの軽減回復、機能の維持改善、生活の質の向上、問題となる行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用し、上記の取り組みを実践してまいります。

以上の趣旨で、音楽療法に基づいた様々な事業を展開していくことは、社会的意義のある活動であり、高齢者や障がい者等の福祉増進、地域の活性化につながることを確信し、一般社団法人石内音楽療法研究所」を設立するものであります。

 

 2013年4月1日                           

                   

                                            代表理事 石内 清之